朝4時に起きて本を読む書評ブロガーのよーじ(@4ji_memo)です。
Amazon Primeの見放題に「365日のシンプルライフ」という作品が上がっていたので見ました!
あなたにとって人生を幸せに生きるために必要なモノはなんですか?
私はこの作品を見て、そのように問いかけられているように感じました。
作品の概要
26歳の主人公ペトリは、モノで溢れた生活でも幸せを感じなくなってしまいました。
そこで、彼は実験として以下の4つのルールを設けました。
- 持ち物全てを倉庫に預ける
- 1日1個倉庫から持って帰ることができる
- 検証期間は1年とする
- 検証期間中はモノを買うことはできない
心境の変化とモノの関係
主人公の心境の変化は大きく以下の3つに分かれると思います。
- 生きるために必要なモノ
- 人生を楽しむために必要なモノ
- 死を待つために必要なモノ
1.生きるために必要なモノ
主人公が最初に持ち出したものは厚手のコートでした。
舞台はフィンランド。
真冬の時期を裸で貸倉庫まで走る主人公のストイックさに驚かされましたw。
食料は弟や友人が協力してくれたみたいです。
ブランケット、ズボン、靴、ワイシャツを取り出し、暖を取りました。
マットレスを取り出し、快適な睡眠を確保しました。
このころはモノが増えていくことに幸せを感じており、これが1年続くのであればなんて幸せな人生だろうと考えていました。
しかし、必要なモノを約50個そろえると、これ以上モノは必要ないと感じてしまい、しばらく倉庫に訪れることはありませんでした。
2.人生を楽しむために必要なモノ
半年ほどこのような生活が続き、自分へのご褒美として実家へ帰省しました。そのでいとこの少年にいくつか質問されました。
「テレビはあるの?」「掃除機はあるの?」「パソコンはあるの?」「ゲームはあるの?」「暇じゃないの?」
主人公は「なにもないよ、何もしていないけど、暇とは感じないよ」的なニュアンスで少年に応えていました。
少年は「なら、今一番欲しいものは何?」と問いかけられ、主人公は少し悩んでいました。映画を見ている人にも投げかけられている問いに感じました。
続けて少年は「恋人はいないの?、恋人が欲しいんだね?」と茶化すように言い、主人公も笑って答えていました。
ふとしたきっかけで女性と知り合い、自転車デートをすることになりました。
デートの3日前に自転車を盗まれ、知り合いに借りたり、貸倉庫の前で洋服を入念に選んだり、アイロンを持ち出したりと、モノが増えていきました。
そして、彼女との関係が深くなっていくごとに、彼女と過ごすために必要なモノが増えていきました。
主人公の友人に赤ちゃんができると、赤ちゃんのためのモノが増えていきました。
主人公と友人の会話で、「自分のためのモノが減り、自分の大切な人のモノが増えていく」的なニュアンスの会話が印象に残っています。
3.死を待つために必要なモノ
主人公はよく祖母に相談をしていました。祖母の家はとてもモノが少なく、なぜ物が少ないのか相談していました。
祖母の回答は「もう年だから数年したらモノを残して死ぬ。これ以上は必要ないから」と答え、主人公が実験を始める背中を押すため「何が本当に必要なモノかは自分で決めなさい」とアドバイスしていました。
物語りの中盤、主人公の祖母が入院し、そのまま老人ホームへ行くことになりました。
「祖母の家でほしいものがあればもってかえっていいよ」と言われ、主人公と弟で祖母の家を散策しました。
結局、主人公はお菓子の入れ物、弟はコップを選択しました。
祖母にとって必要なモノが家に詰まっていて、主人公たちはそれを引き取るのは違うと考えたのだと思います。
祖母との思いでとしてお菓子の入れ物とコップを選んだのだと思います。
まとめ
「生活に必要なモノは100個くらいだと分かった」
「その次の100個は生活を楽しむため」
「所有とは責任であり、モノは重荷になる」
「どんな重荷を背負うか、僕は自分で決める」
「人生はモノでできていない」
実験の結果をまとめられている言葉がとても印象的でした。
物語りの最中、彼女の顔はモノで隠されていた。アングルが彼女目線であったり、うまいこと彼女の顔が隠れるように映っていた。
物語りの終盤は彼女が顔が表情豊かに映っていた。
これは主人公が彼女との人生というともに歩むという決意の表れのように感じた。
この先2人は必要なモノを自分たちで決めて生きていくのだと思う。
自粛期間中、時間が多くがあります。
今あるモノが本当に自分にとって必要なモノなのか、自分が本当に欲しいものは何なのか考えていこうと思いました。
以上、よーじ(@4ji_memo)でした!